Roundabout/Yesの歌詞について本気出して考えてみた。

俺はただ納得したいだけだ。納得は全てに優先するぜ

 


自分とRoundaboutの出会いは2012年12月辺りで、YesのHeart of the Sunrise目当てにYes4作目のアルバム「Fragile」を購入したことがきっかけだ。

最初の頃はHeart of the Sunriseばっかりリピートしてて他の曲はほぼ目にくれず、Roundaboutも例外じゃなかった。

ところでこの頃はアニメ版ジョジョの奇妙な冒険の第1部が丁度放送されていた時期で、漫画を全て読んでいた自分は、だがしかしそんなにアニメ視聴に乗り気じゃなかった。

結局漫画が最高なのだ。

ただ1話~3話辺りは一応リアルタイムで観ていたはずで、アニメの放送開始は2012年10月頃。

つまり冒頭に書いた出会いの時期はぶっちゃけウソだ。ジョジョアニメのEDで流れていたのだから。

つまり、それぐらいこの曲に対する最初の印象は薄かったのだ。それが変わるきっかけは、2chをネットサーフィンしている最中だった。

シティーハンターのEDの入りを超える演出なんてないよな」的な話をしてるスレだったか。

それに意を唱えるレスとして「ジョジョのEDはもしかするとそれに匹敵するかもしれん。特に6話」みたいなのが目についた。

その後のリンク先に飛んで、ツェペリさんがタルカスを前に覚悟を決めて進んで行くカットに合わせて流れる逆再生のピアノ音。

ここだ。自分はここで初めてRoundaboutに出会ったのだ。

それからは現金なもので、当初のHeart of the Sunriseよりもヘビーリピートしている。

さて疑問が一つ。

「なんでジョジョのEDにこの曲が採用されたのだろう?」

今この問いに自分で(勝手に)答えるなら

「この曲以上にジョジョの絵に合う音は存在しないから」以外無い。

いろんなメディアでジョジョに対しては声優やら楽曲やら効果音やらが関わり、作者の荒木飛呂彦先生の言動により明らかにしている「各擬音が何をイメージしたもの」だとかのインタビューも多数存在するのだろうが、自分にとっては枝葉末節だ。

無人島になにか一つ持っていくなら」もとい「ジョジョになにか一つ音をあてがうなら」の問いに対し悩む余地は存在しないのだ。

だが当時の自分はそうではなく、曲に存在する歌詞にその答えを求めた。求めてしまったのだ。

はい、ようやく記事の内容です。

 


「この曲の歌詞は難解であり、冒頭の一文に対する解釈はネイティブの間でも解釈が割れる。」

Roundaboutの歌詞に対しては大体こんな感じの解説が入る。

 

僕は迂回しよう

君はいわれるままに

陽の光に道を見いだす

音波に乗って谷間を渡る

朝と呼ばれるその時に

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

訳: 加納, 一美

 

 

CDの歌詞カードに添えられた和訳はこんな感じだ。わ、わっかんねぇ~。

自分は大昔に英検2級を取っているが(そして全て飛んだ)この歌詞の前には無力である。すぐに理解を諦めた。

時は流れ2023年(もう去年だ)。ふとこの曲の歌詞って結局何を表しているのか気になった。アニメジョジョは第6部を終えており(結局アニメは1部と2部しか観ていない)、最終回に久しぶりにRoundaboutが採用されていたらしい。

SNSを覗いてみるとちょくちょくその話題に触れられており、最終回に流れた理由を軽く考察立てて話している人もいた。tiktokでも前に流行ったらしいが良く分からない。

ネットサーフィンで歌詞を和訳しているサイトが結構あったのでいくつか眺めてみた。

Yesのインタビューを元に訳したものがあり、ここでようやく歌詞の背景が分かってきたのだった。ただやっぱり難解というか、全容を掴める内容には出会えていない。

最後の方の歌詞をなんとなしに眺めていると急に自分の中で腑に落ちる瞬間があった。

もしかしてこういうことかな?そこから本格的に歌詞を調べ出して気が付いたら1年だ。

 


結論を最初に言っておくと、そこまで大げさなことは言っていないぞこの歌詞。

そしてジョジョの内容にすげー合ってるってわけでもねぇ!

んまあ、人それぞれなんであれですけど(クソ日和見発言)。

 


さて、ここから複数のインタビューを引用しつつ、自分なりの歌詞の和訳、解釈を書いていこうと思う。

中でも特に歌詞の冒頭についての情報があるこちらのインタビューをまずはご覧頂きたい。

Jon Anderson: I began writing the lyrics to “Roundabout” while traveling with the band in a van through Scotland in late March 1971. Yes was on tour then, and we had just performed in Aviemore the night before.

In the van, we were heading south to Glasgow, about a 3½-hour drive. There were mountains and lakes everywhere.

I had smoked a joint, so everything was vivid and mystical. As we drove along, we encountered a fair number of “roundabouts,” what you in the States call traffic circles.

At one point, the road dropped into a deep valley and ran next to a large lake. Low clouds covered the mountain peaks.

I took out my little notepad and started writing. I wrote the lyrics in a free form and didn’t edit the lines much. I just loved how words sounded when I put them together:

“I’ll be the roundabout / the words will make you out ‘n’ out” expressed how I felt as the song’s words came to me fast, the way cars navigate roundabouts.

I expected to be in the van for several hours, so I was spending “the day your way, call it morning driving through the sound of in ‘n’ out the valley.”

“In and around the lake” was the road winding through the region. Down in the valley, the mountains seemed to “come out of the sky and stand there.”

I was married then, and I knew I’d see my wife in a day: “Twenty four before my love you’ll see / I’ll be there with you.”

The Inspiration Behind ‘Roundabout,’ the 1972 Hit Song by Yes

ジョン・アンダーソン:

1971年3月下旬、バンドと一緒にスコットランドをバンで旅しているときに、

「Roundabout」の歌詞を書き始めたんだ。

当時、YESはツアー中で、前夜にアヴィモアで公演を行ったばかりだった。

バンでグラスゴーまで南下し、車で3時間半ほどかかった。

山や湖がいたるところにあった。

マリファナを吸っていたので、すべてが鮮明で神秘的だった。

車で走っていると、かなりの数のラウンドアバウトアメリカではトラフィックサークルと呼ぶ)に遭遇した。

あるとき、道は深い谷に落ち、大きな湖の横を走った。

低い雲が山の峰々を覆っている。

僕は小さなメモ帳を取り出し、書き始めた。

歌詞は自由な形式で書き、行を編集することはあまりなかった。

ただ、言葉が組み合わさったときの響きが好きだった。

“I’ll be the roundabout / the words will make you out ‘n’ out”

これは、この曲の言葉が、車がラウンドアバウトを通過するように、

素早く浮かんできたときの気持ちを表現したんだ。

僕は数時間、バンの中にいることになると予想した。

僕は(次のような感じで)過ごしていたんだ-

"the day your way, call it morning driving through the sound of in ‘n’ out the valley."

"In and around the lake "は、この地方を曲がりくねりながら貫く道だった。

谷に降りると、山々が "come out of the sky and stand there."しているように見えた。

私は当時結婚していて、あと一日で妻に会えるという気持ちだった。

“Twenty four before my love you’ll see / I’ll be there with you.”

訳: jojoroundabout

 

和訳を始める前に一つ。上記のインタビュー内で語られているように、この曲の歌詞はほぼほぼ響き重視で書かれている。意味を考慮していない可能性が本当に高い。

それを承知の上で、これ以降は歌詞に突っ込んだり無理やり深読みしていく。

「韻重視だからそんな野暮な突っ込みしたり考えてもしょうがないよ」みたいな思考はこれ以降挟みません(キリないし)。

 

さて、冒頭の歌詞から見ていこう。

 

 

I'll be the round about

The words will make you out 'n' out

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

 

 

 

インタビューにてジョンは、車がラウンドアバウトを通過するようにこの曲の歌詞が浮かんできた時の気持ちをこの一文に込めたと語っている。

これが・・・?そんな意味になるの・・・・・???

なんというか、一筋縄ではいかないにもほどがある。大体、インタビューの内容ですらちょっと翻訳に悩むレベルだったんですけど。

とはいえ冒頭に関する数少ない情報だ。どうにか意味をこねくり回すしかない。

ジョンはツアー中にスコットランドの街中や自然を車で走り回っており、その際にいくつものラウンドアバウト(環状交差点)を通過した。

スコットランドの光景に刺激を受けたジョンはいくつもの歌詞を書き留めた。

歌詞の1行目は「ラウンドアバウトを通過するように」をそのまま表した比喩表現だろう。ここは一旦これでいい。

問題は2行目だ。翻訳にアホ程苦労した。今でも少し悩む。

インタビューに沿うなら、2行目の意味は「私(ジョン)は歌詞が思い浮かんだ」という感じにならないといけない。

The wordsはインタビューから「この曲の歌詞」を意味するはずだ。ここはいい。

その後のmake~outとyouをどうしたものか頭をひねった。

make~outについては句動詞make outで「理解する」が筆頭の訳候補だったが、インタビューの内容に沿おうとするとどうにも噛み合わない。もう一つは使役動詞だ。

2行目はThe wordsを主語とした無生物主語構文だ。この構文は使役動詞と相性がいいらしい。そうなるとoutは副詞ではなく動詞となる。ウェブの英和辞典をみると、一応out単体でも「追い出す、吐き出す(=throw out , expel)」という意味があるようで、苦しいがこれを採用してみた。ここを「思い浮かんだ」とするしかない。

out 'n' out についてはout and outで「徹底的に」という意味があるらしいが、あまり噛み合わないので単純に動詞を強調してるものと捉えた。

youについてシンプルに「君」と訳すサイトが多数だったが、インタビューを鑑みるにこのyouはほぼイコールで自分(ジョン)のことを指しているとしか思えない。というかそうじゃないと破綻する。

youには「あなた、君」のほかに世間一般を指して「人(≒one)」と訳す場合もあり、ここではこちらの意味になると捉えた。

BS-TBSの番組「SONG TO SOUL」のRoundabout特集では、この一文を

 

その言葉で人は完璧になれる

訳: BS-TBS「SONG TO SOUL〜永遠の一曲〜」

 

と訳している場面があった。

なので強引だがyou→one→meと変形は通る。通るはずだ。

そうして解釈すると2行目の直訳は、

 


その言葉は吐き出すよう僕に強制する

 


となる。文法的に足りないのは「何を」吐き出すかだ。

outには「(歌詞を)出す」という意味を担ってもらわないとならない。自動詞だと「you(me) out」で自分が外に出るということになってしまうので必然的に他動詞となるが、そうなると「歌詞」にあたる目的語が足りない。むしろ主語(the words)にそれがきている。目的語にしたい単語がなんで主語にあるのか。もしや・・・?

つまりこれ、目的語 themselves が省略されている、ってこと?そうだとしたらもう無茶苦茶だ。ジョンは英語話者として致命的な省略をしてしまっている。そこを省略したら自動詞なのだ。意味が全く違うものに変わってしまう。ネイティブスピーカーであればあるほどこんな文章は受け付けんぞ。

どちらかというと日本人寄りの感性に思えてきた。いや、分かるよ。themselvesってなんか野暮ったいもんな。主語でthe wordsって言ってるもんな。それで十分だよな。スッキリするし省略しちゃってもいいかもしれないな。

 

いいわけねーだろ!

 

ともあれ、どうにかこじつける理屈はできた。分かりやすく元の文を改造していこう。

The words → The lyrics

you → me

out → expel

 

The lyrics will make me expel (themselves).

その歌詞は(自身を)吐き出すよう僕に強制する。

 


不足分を補うとこんな感じだ。ついでに「どこから」も加えると、

 


The lyrics will make me expel (themselves from inside of me).

その歌詞は(自身を僕の中から)吐き出すよう僕に強制する。

 


よ~~~~~~うやく一文として形になったように思う。これをベースに解釈しよう。

無生物主語の文章は日本人にとって馴染みが薄く、直訳にするとどうにもかたっ苦しくて理解しづらいが、ここでもインタビューの内容に沿っていけばなんとなく分かる。

要は、感動的な場面を目のあたりにしたら、頭で考えるより先に、脊髄反射的に言葉が出てしまうよと言いたいのだ。

と、いうわけで訳はこのようにさせて頂く。

 

 

まるでラウンドアバウトになっているかのようだ

数々の言葉がどんどんあふれ出てくるよ

訳: jojoroundabout

 

 

これでどうにかインタビューに沿うような意味に仕立て直せたのではないだろうか。

50年以上ファンを悩ませた(諦めさせた)伝説の歌詞冒頭、解き明かしてみれば意外とエキセントリックさを抑えた文章となった。ほんのり劇中劇の手法を取った意味というわけだ。

曲の冒頭に持ってくるほどのことなのだろうかとは正直思いつつ、感動のあまり思わず言葉が漏れる体験って、そういえば年を取る毎に減っているかもなぁ。刺激に心動かされて言葉が漏れる。それ自体も感動的な出来事なのだ。

そして、そんな心の動きを例えて「ラウンドアバウトみたいだ」と言っているのが1行目だ。まぁ分からないってことは無いけど・・・

今さらラウンドアバウトについて解説すると、イギリスによくある信号機の無い円形の交差点のことだ。道路からラウンドアバウトに進入した自動車は、中を最大でも1周しない程度に交差点内を周回したら目的の道路を見つけて出て行く。

自分の頭の中をラウンドアバウトに見立てて、「美しい光景が目に入る=ラウンドアバウトに車が進入してくる」、「感動で言葉が漏れる=車がラウンドアバウトを出て行く」的な?

正直しっくりくるかどうかは微妙なところではある。こればっかりは自分でイギリスに出向いてみないと実感できないのかもしれない。

ところで冒頭の歌詞に関して、一応もう一つのインタビューから違った意味合いを考えることができたので紹介しておこう。

We were in Edinburgh, in the north of Scotland,

and on the way from Edinburgh to Glasgow it was just a two-lane road -

not a highway, just a road.

And there must've been a about a dozen or 20 roundabouts!

Going to his village on the way down you know.So we'd go down,

"Another roundabout... Oh my god, another roundabout!"

And Steve's in the back with the guitar,

and I said, "I'll be the roundabout~♪"

"another roundabout!" "another roundabout~♪"

Jon Anderson On the Making "Roundabout" with Yes - Interview - YouTube

僕らはスコットランドの北部、エディンバラにいたんだけど、

エディンバラからグラスゴーに向かう途中はただの2車線道路で、

高速道路じゃない普通の道路だった。

ラウンドアバウトが10個か20個はあったはずだ。

その街に向かう途中の下道で、そうして下ってたら、

「またラウンドアバウトか......。なんてこった、またラウンドアバウトだ!」

ティーブはギターを抱えて後ろにいて、

僕は 「I'll be the roundabout~♪」って言ったんだ。

「またラウンドアバウトだ!」「Another roundabout~♪」

訳: jojoroundabout

 

このインタビューを踏まえたときの訳し方はこうしてみた。

 

 

「ああ、俺ラウンドアバウトになっちまうよ」

そんな台詞が思わず口を突いて出てくる

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

訳: jojoroundabout

 

 

もうこんなんただのボヤキなんだけど、こっちであればラウンドアバウトというワードが出てくる理由が普通に分かる。10や20とうんざりするぐらい環状交差点に出くわしていれば、こんなセリフが出るのもさもありなん、といったところ。

で、もう1つ突っ込んでみると、

another roundabout   (アナァダァ ラウンダバゥ)

I'll be the roundabout (アゥビィダァ ラウンダバゥ)

これダジャレだぁ!これだいぶ成り立ちしょうもないぞ!

「あぁanother roundabout...あー、またanother roundaboutだよ...ハッ!"I'll be the roundabout!"これいいじゃん!」

みたいな。ていうか動画のインタビューの喋り方がマジでそんなテンション。

ようやく自分の中で合点がいった。正直この訳が一番しっくりくる。きてしまう。

ただ一応この後の歌詞との兼ね合いを考えて、最初の訳を前提に進めさせて頂く。

これじゃ詩的もなにもありゃしない。

 

冒頭から話す内容がありすぎた。ようやく次の歌詞だ。

 

you change the day your way

call it morning driving thru the sound and in and out the valley

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

すいません、こちらは和訳対象外とさせてください。

ご存じの通りこちら歌詞カードに乗っているものではあるのだが、実際の曲では「you change」とは歌われていないのだ。(ていうか意味もよくわかんないし訳したくなry)

少し後で繰り返される以下の歌詞と同じものであるとさせて頂く。

 

I spend the day your way

call it morning driving thru the sound and in and out the valley

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

こちらの歌詞に関しても冒頭と同様、直接説明する形ではないがインタビューで触れている箇所があった。

ジョンは旅行中の車の中で数時間過ごすことになるだろうなと予感し、それでこの歌詞が示すように過ごしたということらしい。

自身の体験を語っているわけだから、1行目にある「your」も「きみ」ではなく世間一般、ひいては自身を指していると思っていいだろう。

問題は2行目だ。ぱっと見の頭に入ってこない感じ、この曲の歌詞でも1~2位を争う。

まず「call it」。なにこれ、この前後の文章でチョイスされる単語がこれなのか?

ここのitは「the day」でいいと思うが、「その日のことを、(後述の文)と呼ぶ」?

意味合い的にはit's like~みたいな感じになるのか?

ネイティブの人はcallをこんな言い回しで使うんだろうか?ほんとうか?

ん~、一日をロードームービーに見立てて、その映画にタイトルをつけているイメージなんだろうか。わからん。

そしてその後の単語まくしたてゾーン。なんだよand in and outって。クラクラしてくる。

とりあえず落ち着いて、中心となる単語はdrivingだ。手前のmorningや後ろに色々続くものは全てこれを修飾している、と思う。後は分け方だ。

まず「(driving) thru the sound」で一区切り。音を切って走る みたいな。

次に「(driving) in and out the valley」。「in and out」が一纏まりで「うねりくねった」という意味の副詞?形容詞?になるらしい。(「出たり入ったり」という意味もあるようだが、こちらはofが必要なので却下)

谷を曲がりくねって走行する。なるほど、これはインタビューの情景に合いそうだ。

もしくは「(driving) in the valley と (driving) out the valley」に分ける。この場合のinとoutはvalleyに対する前置詞だ。谷中を走り、そして谷の外へ走っていく。これもいい。

街から街へ、谷を経由して走行する様子をシンプルに表している。(この辺、意味が通るならもうそれでいい、詩的とかどうでもいいやと思いながら訳してます)

一応まとまった、こんな感じだろうか。

 

 

自由気ままに一日を過ごした
その日は、正にそう、音と峡谷を走り抜ける朝のドライブだった

訳: jojoroundabout

 

 

call itがとにかく日本語訳にしづらい。in and outは後半の歌詞との兼ね合いで二つ目の案を採用した。

次の歌詞にいこう。

 

 

the music dance and sing

they make the children really ring

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

音楽が踊って、歌う?いや、3単現のsがないからdanceもsingも名詞だろう。danceもsingもどちらもingをつけずに名詞扱いできる単語だ。the musicとdanceをカンマで区切ると分かりやすい。

musicにしか冠詞が無いから後2つは「踊りという行為」「歌唱という行為」って感じになるのかもしれないけど、まあここら辺は適当でいいや。

で、その後のtheyがその3つを指していると。というわけで訳はこちら。

 

 

音楽やダンスや歌に合わせて
子供たちが輪になっているよ

訳: jojoroundabout

 

 

これまでの歌詞と比べてなんと訳しやすいこと。泣けてくるわ。

ただちょっとここは考察を挟んでみる。

普通にそのまんまの意味で、ツアー中にこんな場面に出くわしたという意味で全然通じるんだけど、もしかしたらこれは冒頭の歌詞の補足になるんじゃないかなと思った。

つまり、the children = the words → この曲の歌詞 という比喩だ。

事前にインタビューを読んでるから見落としそうになるが、我々はなんで「言葉がどんどんあふれてくる」のかその理由を歌詞中でまだ知らされていない。

その一応の答え合わせがこの段落だ。音楽やダンスや歌(これも何かの比喩かもしれない)に感銘を受けて、ジョンの頭から歌詞が(ジョンの子供が)生まれる。

で、ラウンドアバウト状態のジョンの頭の中を歌詞がぐるぐる回っている。わりかし無理のないこじつけだと思うがどうだろうか。

次の歌詞へいこう。

 

 

in and around the lake

mountains come out of the sky and they stand there

one mile over we'll be there and we'll see you

ten true summers we'll be there and laughing too

twenty four before my love you'll see

I'll be there with you

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

恐らくはRoundaboutの歌詞が生まれる一番のきっかけを語る箇所が、曲のサビと共にやってくる。

インタビューで一番詳細に語られているのがこの箇所でそのおかげであまり訳には困らなかったがやはり細かいところが分かりづらい。

早速訳していこう。

 

 

湖のほとりでは

山々が空から姿を現しそびえたっているんだ

あと1マイルも進めばその湖に着くよ。あぁ、もうすぐ君に会えるね

実際に夏を十度迎えた先でも僕らそこで笑っているはずだよ

24時間後には愛しの君の目の前にいるから

そうしたら君も一緒にあの湖へ

訳: jojoroundabout

 

 

1行目。ほぼそのままの意味だが、以降に出てくるthereは全てこの1行目の湖を指していると解釈してみた。

2行目。ジョンがこの旅で最も感銘を受けたシーンだ。そのはずなんだけどさらっと描かれすぎてイマイチ印象に残りづらいのは自分だけだろうか。they = mountains。

3行目。勘違いしやすいがインタビューでもある通り1マイル先に君がいるわけではない。ツアー終わりにこの辺りを通りかかって「今が湖まで1マイルの辺りってことは、もうすぐ(24時間後)君に会える」という感じ。いやぁ分かりづらい。

4行目。この曲の歌詞は他すべて現在形と未来形で構成されているが、唯一未来進行形(will be laughing)がここで使われている。ジョンの感情が強く出ているように感じる。trueは「ガチで、マジでそうしようぜ」ぐらいのニュアンスがあり得る。これは後述。

tooの修飾先はlaughingではなくten true summersとした。3行目の1マイル先でwe'll be thereして、十年後の夏「も」we'll be thereしようという感じ。(tooがそのままlaughingにかかるとなんか訳的に嫌だったで考えた屁理屈)

5行目。24の後のhoursを省略するのはまだいい(良くない)。その後のbeforeはさすがにノイズ過ぎるだろ!普通「24時間前」と勘違いするわ!というわけでこのbeforeはmy loveの前置詞として、位置関係の「前」と翻訳。beforeが時間的な「前」じゃないの、なんか凄い違和感というか、コレじゃないというか。でも仕方がない。

6行目。thereを全て湖と解釈した結果、ここが他では見ない翻訳となった。その結果「彼女を湖に連れていく」という新しい文脈が生まれた。実際こんな風に思っていても全然不思議じゃないが、訳としてかなり冒険的だとは思う。後半これを悪用します。

 

大体インタビューで語られていることをそのままなぞる内容になったが一部に補足/考察を挟んでいきたい。

まずは2行目。「空から山が現れた」。正直、インタビュー読んでも全くピンと来ていない。情景が想像できないというか、具体的にどんな感じなんだ?

霧の街ロンドンっていうくらいだから、霧の日にでも運転してたのか?でも、霧の中から物が見えるってなると相当近づかないとだめだよな。けど、山だろ?遠目に見なきゃ山だって認識できないじゃん。どういうことだ?

考えても拉致があかん。ということで、ジョンがインタビューで語ったスポットの風景を色々動画で見てみた。なるほどな、スコットランドって雲の高さがめちゃくちゃ低いんだ!

複数のインタビューで、ジョンはアバディーンからグラスゴー、アヴィモアからグラスゴーエディンバラからグラスゴーまで旅したと語っている。湖はネス湖あるいはローモンド湖らしい。

また、SONG TO SOULのインタビューではツアー中にハイランド地方にも足を運んでいたと語っている。ハイランド地方はスコットランド北西部に位置するファンタジーを地で行くような景色が広がるところ。

「空から山が現れる」が一発で目に焼き付く絶景として、グレンコーの風景動画をここでいくつか紹介しよう。(ホントはグラスゴー周辺の方がいいんだけど、インパクト重視ということで)

youtu.be

youtu.be

youtu.be

 

圧巻。山頂を隠すほど低い位置を雲が流れているところや、中には湖の水面に雲が立ち込めている様子も見られた。

google mapとyoutubeでイエスの旅行の足跡を辿ってみたが中々楽しかったので、時間があったらオススメ。一応スコットランドの各地の紹介動画も貼っておこう。

youtu.be

グラスゴーエディンバラネス湖、ローモンド湖辺りの風景がサクッと見れる。

 

さて動画紹介から歌詞の補足に戻ろう。

今度は4行目について。ここはジョンの人生観というか、死生観が垣間見える文章なのだ。

単純に、本当に楽しかった、何年先でも訪れたいというシンプルな気持ちを表しているのは確かだが、直近のインタビューの中にここの文章を想起させるものがあったので紹介する。

 

JE: You and your fans lost a few musical brothers recently in Chris Squire, [Yes drummer] Alan White, and Vangelis.

Do you salute your time together during the show?

 

JA: I mentioned earlier that we do “State of Independence.”

They’re always with us in spirit. When Vangelis passed away [in May], I was laughing all day. My wife thought I’d gone crazy.

I said, “No, no. We used to have so much fun together.” I’m thinking of all the fun things we did, and he’s laughing and I’m laughing.

Of course, Alan was my best man at my wedding 25 years ago. We were always buddies. We come from the north of England.

We were very, very close and we really loved him very much. That’s what happens in life, you know?

What happens next is something I’m still writing about, which is the afterlife.

It’s very important to know there is more to life than this life. There’s the discovery of the next world, and so on.

Jon Anderson of YES (in conversation w Jeff Elbel) - https://www.truetunes.com 

JE: 最近、クリス・スクワイア、アラン・ホワイト、ヴァンゲリスという音楽仲間を亡くしましたね。

ライヴ中、一緒に過ごした時間に敬意を表しますか?

 

JA:先ほど "State of Independence "をやっていると言った。

彼らはいつも私たちの精神とともにいる。ヴァンゲリスが亡くなったとき(5月)、僕は一日中笑っていた。妻は私がおかしくなったのかと思ったようだ。

私は言った。「違うよ、そうじゃない。私たちは一緒にいてとても楽しかった。」私たちがした楽しいことを思い浮かべて、彼は笑っていて、私も笑っていた。

もちろん、アランは25年前の私の結婚式の付添人だった。私たちはいつも仲間だった。僕らはイングランド北部の出身なんだ。

私たちはとてもとても親しかったし、彼のことをとても愛していた。人生にはそういうこともあるんだよ。

次に起こることは、私がまだ書いていることで、死後の世界のことだ。

人生には現世以上のものがあると知ることはとても重要なことだ。来世の発見とかね。

訳: jojoroundabout

 

2022年の、Roundaboutに関するものでは無いインタビューだが、この4行目を思い出さずにはいられなかった。歌詞中で一番未来の話をしているのに、ten true summersと妙に具体的に表現していた理由がなんとなく分かった気がする。

ちなみに1972年当時の妻ジェニファーとは離婚しており、インタビュー内の結婚式とは1997年の再婚についての話だ。まあ、そういうこともあるだろう。Roundabout制作当時にジェニファーに会いたかったのは確かなんだからいいんだよ。

さあ、次だ次。

 

 

I will remember you

your silhouette will charge the view of distance atmosphere

call it morning driving thru the sound and even in the valley

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

 

 

翻訳の話の前に一か所訂正というか。

2行目のdistanceだが、曲中ではどうもdistantと歌われているようなので、こちらで翻訳させて頂く。文法的にもそっちがありがたい。

さて、めっっっっっちゃくちゃ訳に難航した。「charge」!なんだこれは!わからん!意味不明すぎる!色んな意味がある単語だが、この文脈における意味が特定しづらいし、なんなら前後の内容もよくわからねぇ!

かろうじてあり得そうな訳候補は「満たす/充填する」なんだが、「the view」を「何」で満たすのか書かれていない。your silhouetteって何?distant atmosphereって何!?ていうか景色を満たすってなんだ!

ウェブ辞書とにらめっこで知恵を絞った。chargeの原義は「荷馬車に荷を積む」ということらしい。景色が荷馬車だとして、その上に積むものは何だ?

苦労した本当に苦労した。とりあえず訳を見てほしい。

 

 

君を思い浮かべちゃうな

遥か遠くまで霞たなびく景色を、君のシルエットが遮ってしまうんだ

朝のドライブで訪れた、こだまに包まれながら、峡谷の真っ只中で眺めたあの景色を

訳: jojoroundabout

 

 

前段落の歌詞からの文脈とインタビューの内容を汲んでいく。ジョンはツアーの帰り際で絶景の近くまで立ち寄って、妻との再会を連想する。これだ。このことを別の言葉で強調しているのがこの段落だ。

このパターンは最初の方でもあった。the wordsをthe childrenで表現し直していた。

the viewをなにでchargeしているのか。結局これの答えは主語だ。your silhouetteだ。

 

your silhouette will charge the view (with itself).

 

ジョンの省略癖だ。ジョンは~selfを省略したくて仕方がないようだ。もはやジョン構文と言ってもいい。その筋の学会にこの発見を提出したいぐらいだ。なんだか応用問題解いてる気分。

それで、the viewの上にyour silhouetteが積まれる。景色の一部あるいは大部分が妻のシルエットに上書きされるようなイメージだ。それで「遮る」という表現にした。辞書にある単語ではこのニュアンスを表しきれない。

viewという単語は「視界」という意味もあり、「視界を満たす」なら日本語としても自然になじむが、the viewに対してはdistant atmosphereがかかっているので景色と訳さなければしっちゃかめっちゃかになってしまう。

そのdistant atmoshereだが、これは我ながら中々良い表現を持ってこれた。

直訳すると「遠い大気/遠くの雰囲気」となってしまう。うーん、だ。

イメージしたのは遠くにある山の稜線が、遠ければ遠いほど薄ぼんやりしていくあの感じだ。遠くの景色は間にある空気の層でどうしてもぼやける。このことを「霞たなびく」と表現するらしい。正確には違うかもしれないがまあいいだろう。

カードは出そろった。おさらいしていこう。

絶景(the view of distant atmosphere)に出くわしたジョンはもうすぐ会える妻の姿を思い出さずにはいられなかった(I will remember you)。結果、妻のシルエットが幻っぽく見えてその絶景に覆いかぶさってしまった(your silhouette will charge)。

こんなところだろうか。もしジョンが運転手だったらやばかったんじゃないかこれ。キラークイーンアナザーワンバイツァダス(ry

しっかし、なんでchargeなんて単語をチョイスしたんだ本当に・・・。

例えば、絶景を写真に収めて、おうちに帰って、写真を机に置いて、別で撮った妻の写真を切り抜いて、妻の切り抜きを絶景の写真の上に置いてみた、的なシチュエーションがあってようやく選択肢にあがるワードだろこれ。なんだよそのシチュエーション。

3行目は前半にあった歌詞とほぼ同じだがちょっとだけ違う。

in and out the valley → even in the valley という変化だ。これはなんなのか。

evenは「~でさえ」という意味で良く使われるが、前半でほぼ同じ内容を繰り返しておきながらその一部分であるin the valleyをそんな風に強調する理由はあまりない。

evenは「ちょうど」という強調の仕方もある。もしかしたらネイティブから見たらこの場面にはそぐわない訳なのかもしれないが、気にせずこちらを採用してみた。

結局どういうことなのかというと、前半の文のitは「the day」のことだったが、今回のitは「the view」のことを指している。

たとえばアバディーンからグラスゴーまで、街から街へ移動し、その途中で谷に進入して出ていく様子を描くならin and out the valleyが適切だ。

それに対して今回は景色の話だ。この絶景はout the valleyではなく、in the valleyにあったということだろう。前半は動画、今回は写真のイメージ。その違いに妙に細かく対応している。

というわけでここのevenは「真っ只中」と訳してみた。後は「景色」に焦点を当てたかったので前後の表現もやや変えてある。

たった3行、実質1行なのに翻訳カロリーが高すぎる。翻訳というか解読というか。

ようやく次の歌詞にいける。

 

 

 

along the drifting cloud the eagle searching down on the land

catching the swirling wind the sailor sees the rim of the land

the eagles dancing wings create as weather spins out of hand

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

これまでと曲の展開がガラリと変わり、それに合わせて歌詞の内容もこれまでと一変する。ジョンの旅行風景を語っていた今までと違って、どこぞの海の話になった。

ここは割と訳しやすい方だ。さくっと紹介。

 

 

漂う雲に沿ってワシは大地の上を見下ろし探し物をしている

渦巻く風を捉えつつ船乗りは大地の端を見つける

天候が荒れ狂うと同時に、ワシは翼を躍らせ騒ぎ出す

訳: jojoroundabout

 

 

ほぼそのままだ。一応3行目のcreateが特殊で、 英国スラングの「騒ぎ立てる」から。

あまりレア訳は採用したくないから「創造する」で訳せないか考えたが、「荒れ狂う天候を創り出す」と無理くり訳そうにもasが邪魔だったり、さすがに前半分と後ろ半分で文章が独立している。まあイエスはイギリス出身だし「騒ぎ立てる」でいいか。

ここの考察は後回し。次に移る。

 

 

go closer hold the land feel partly no more than grains of sand

we stand to lose all time a thousand answers by in our hand

next to your deeper fears we stand surrounded by a million years

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

俺は、この文章について語りたくて仕方がなかった。記事の最初の方でも少し触れたが、ここの意味するところがなんとなく分かって、それから全編の翻訳を始めたんだ。

まずは訳を見てほしい。

 

 

近づいて大地を掴んでみなよ

それが砂粒以上にはなり得ないということを部分的にでも感じるといい

いつだって僕たちはこの手の中にあるものによって

一千もの答えを見失い続けているのだろう

君の深い恐怖のすぐ隣で

僕たちは百万の年月に囲まれながら立ち尽くす

訳: jojoroundabout

 

 

ほぼ直訳だ。直訳なはずなのだが、一か所だけ何故か自分以外の誰もこの訳し方をしていないという部分がある。

公式対訳(歌詞カード3種類&SONG TO SOUL番組内対訳)も全て確認したが、どれも方向性は同じだ。2行目について「手に入れた答えを失う」という形で訳されている。

自分の翻訳、というか原文は「手の中(のもの)によって答えを失う」だ。

翻訳の綾というか、実質同じ意味でしょと思われる方もいるかもしれないが、違う。

なぜならここの文章は1行目、2行目、3行目全て同じ様なことを言っているからだ。

2行目の意味を捉え間違えるとここに並ぶ意味が浮いてしまう。考察していこう。

 

1行目で出てくる大地。これは何か。これは人が手に入れたい、この手に掴み取りたいと思えるような大きな目標物の比喩だ。まあそのまんまだ。

で、近づいてそれを掴んでみなよとストレートに促される。結果手にしたのは何か。砂粒だ。人は大地を、大きな目標物を手に入れられたのか?そんなことはない。大地を掴むという行為を行っても、大地は手に入らない。

それを踏まえて2行目だ。一千の答え。これは1行目でいう大地と同義だ。人々はこれを失い続けているようだ。なぜか。どうやらその原因は人々の手の中にあるという。

手の中にあるものは何か。これは大地と同様、1行目にヒントがある。つまり砂粒と同様の何かしらだ。まあ、そんなに価値のないもの。これによって一千の答えを失うという。どういうことか。

つまりだ。人々はこの「そんなに価値のないもの」を「一千の答え」だと勘違いして喜んでいるのだ。本当はほとんど何も手にしていないのに。「砂粒」を「大地」だと勘違いしている。

だから、「部分的にでも感じろ」と諭されているのだ。手にしているのは「大地」じゃない。「砂粒」だ。まずはそれに気づくことから始めろと。

近づいて掴んでみる。欲しいものがあったらまずはやってみる行為だ。何かを手にするためのシンプルな手段だ。ただとてつもなく大きなものに対して同じようにアプローチしても、それではダメだと。

そもそも、自分が欲しいものの規模すら把握できていない。自分の手に余ることすらわかっていない。

むしろダメなはずなのに、なまじ手元には何かが残ってはいるから、感触だけはあるから、その成功体験に目が眩んでしまう。ダメだという事実にすら気づけない。

これが、by in our handについての自分なりの解釈だ。

さて、これを踏まえての3行目だ。

「君の深い恐怖の隣」で、何がしたかったのか。何を手に入れようとしているのか。

君の恐怖を取り除いてあげたい、深い感情を知ることで君という人間のことを知りたい。君を理解したい。

そのために君の隣まで近づいてみた。君の恐怖に手を伸ばしてみた。が、深いので届かない。でも君は目の眼の前にいるし、多分君のことを理解したんじゃないか。

そうして二人は隣り合ったまま百万年が経って、さてどうなったか。

 

「闇雲に近づいたって、一生かかっても他人を理解することなど出来ない」

 

これが3行目の解釈。

相互理解についての物悲しさを独特かつドライな描写で語っているのがこの段落だ。

曲調と歌詞の内容的にも、いわゆる起承転結の「転」にあたる。素晴らしい緩急だ。

「転」です。「結」じゃないよ。

正直最初はこれが結びの言葉なのかと思った。歌詞カードは被りの部分は掲載しないからこの歌詞が最後だし。

でもさすがに話が急すぎる。前半のウキウキ旅行日記のテンションどこいったねんと。

大体、songfactsのインタビューでジョンは「幸せな曲」と言っているんだ。これで終わっちゃ気分どん底じゃねーか!

というわけで、次の歌詞を見ていこう。

 

 

I'll be the round about

the words will make you out 'n' out

I'll be the round about

the words will make you out 'n' out

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

ここで満を持して冒頭の歌詞が再登場。しかも2回も繰り返している。歌い方も少し変わって、こりゃあ何かあるよなぁ。

当然、冒頭で訳した様な内容をリピートしてもしょうがない。つまり、ダブルミーニングだ。

make~outについて最初の方で話した訳候補を覚えているだろうか。「理解する」だ。

ちょうど前段落で「理解」について話してましたねぇ。(やや強引に誘導したが)

you。この流れならシンプルに「君」でしょう。

out 'n' out。make outとかぶせて「徹底的に理解する」。いけるいける。

the wordsについてはちょっと無理します。the words = the round about。これでいく。

それで実質the words = the round about = I。数学以外で三段論法は使っちゃいけない。

「僕は君を徹底的に理解する」ここまでこじつけられた。

問題はthe round aboutだ。どうして「ラウンドアバウト」になれば理解できるのか。

ここをどうにかしないとハッピーな曲にはならない。

ここでもう一つ紹介したいインタビューがある。イエスのメンバーに対してではなく、翻訳者に対してのインタビューだ。まさかの日本語インタビューだ。

 

川原 例えば「Roundabout」だと、辞書を引くと“迂回路や環状交差点”、

“メリーゴーランド”といった意味が出てきますけど、

どうにもよくわからないですよね。

私が翻訳で携わった『イエス・ストーリー 形而上学の物語』という書籍で、

ジョン・アンダーソン自身がちょっとした解説はしているんですけど、

やっぱり“Roundabout”自体が何を指しているのかはよくわからない。

それが、ジョンに会った時に聞いてみたら、

ツアー・バスの中から山が見えたんですけど、すごく高い山だったので、

頂上の下に山を囲むように雲がかかっていたそうなんです。

その光景を“Roundabout”という言葉にしたということなんですが、

なんだソレ!?って思いましたよ(笑)。

彼の中では論理立っているんでしょうけど、他の人にはわからないですよね。

ビル・ブルフォードに会った時にも

「イエスの歌詞は難解ですよね?」って聞いたら、

彼は吐き捨てるように「何の意味もないからだよ」って(笑)。

バンドだと、楽器隊は歌詞の内容なんて気にしていないことが多いですけど、

それがまざまざとわかった瞬間でしたね。

歌詞から読み解く、知られざるプログレの世界 EL&P、イエス、クリムゾンの対訳をした翻訳のプロが語る | インタビュー | Book Bang -ブックバン-

 

翻訳の方は面食らっているが、今の自分には大変ありがたい情報だ。本当にありがたい。

とりあえずここからわかるのは、ジョンは"Roundabout"に辞書通りではないオリジナルの意味を見い出しているということ。(もちろん環状交差点の意味も把握した上で)

オリジナルの意味というか一単語の「roundabout」に拘っていないという感じか。

roundとaboutを分けて、意外とそのまま使ってもいいのかもしれない。というか、歌詞の原文も実は"round about"と分けられていたりする。

山を囲む雲を指してround aboutと呼ぶのはかなり素直な部類に入る。単語的に割とそのままだ。

というわけで強引なりに理屈づけた訳がこちら。(意訳ばりばり)

 

 

だから僕は「round about」になるよ

そうすれば、君を完璧に理解できるんだ

少し離れて、君の周りを漂って回るのさ

そうした方が、きみのことが見えてくる

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

訳: jojoroundabout

 

 

意訳バリバリ。無理は承知だ。

roundもaboutもどちらも「周りに」という意味。

個別にroundは「丸い、一周する」、aboutは「おおよそ、あちこち」。

ここらへん、前段落のgo closerやholdと対になり得るんじゃないかと思った。

闇雲に近づきすぎたり(closer)縛ったり(hold)しても上手くいかないから、いい感じの距離感をつかず離れず探っていこう、的な。

なんとなく、前半のジョン日記と前段落がうっすら繋がってくるんじゃなかろうか。

環状交差点、雲から現れる山々、離れていた妻との再会の予感。

環状交差点は交通事故の減少に貢献しているらしい。→人と人の衝突を回避

山の全容は遠くから見ないと把握できない。

時間、距離を置いて募る思い。

常々前段落のように諦観じみた考えを持っていたジョンだったが、この旅を通じてある種の悟りを開いたというか、人付き合いに前向きになれたよというお話。(ジョンの人となりはぶっちゃけあんまり知らないけど)

でも、「完璧に理解」は行き過ぎかもなぁ。もうちょいハードル下げていいかも。

さて、ここまで説明してようやく前々段落の考察が出来る。覚えてるかな?

ワシと、船乗りと、天気が荒れる話。

 

あの下りは一体なんだったのか。こじつけのギアをさらに上げていくぞ。考えすぎてゆけ。

自分の解釈としてはこうだ。

ワシ = the round aboutの象徴

船乗り = 「君」を理解できない人間の象徴

この両者の対比を表現している。

大まかなイメージとして両者とも大地からまあまあ離れたところにいて、船乗りのほぼ真上をワシが飛んでる様な位置関係。で、船乗りはヨットに乗ってる。

ここからは箇条書き気味にいこう。

 

Q1:大地からの距離は?

ワシ→飛んでる分遠い

船乗り→やや近い

Q2:推進力である風の扱いは?

ワシ→上手に利用して雲に沿うほど

船乗り→無理やり捕まえてどうにかこうにか

Q3:大地のことはどう見えている?

ワシ→上空にいるしあらかた把握

船乗り→海岸線くらいしか見えない

Q4:見ているもの(目的)は何?

ワシ→地上にある何か

船乗り→大地そのもの

Q5:天候が荒れたらどうする?

ワシ→さすがに大変なので騒ぐ(でも雲の上なり飛んで逃げられるだろう)

船乗り→(成す術がない。海に沈む運命)

 

ちょっとやりすぎなくらいワシ上げ、船乗り下げをしたと自分でも思う。あのたった3行の淡白な文章をよくもまあ盛ったものだ。他に比喩っていくなら

大地=大目標である「君」

荒れた天候=「君」との人間関係における衝突(あるいは深い恐怖?)

ぐらいか。あと、もしかしたら本来近寄って大地を掴もうとしていたのは船乗りだったけど、嵐に巻き込まれて沈んでしまったので急遽読者に代行を頼んだ、ってシナリオを思いついた。

掴んでも砂粒しか手に入らないのに、そもそも大地に近づくことすら大変なんだよと。人間関係は上手くやらないとかくも大変なのだよと。だからワシのようになろうぜと。

あと、ワシは大地そのものを目的としていなさそうなところもポイントか。歌詞中では獲物を探しているのか降り立つ場所を探しているのかは分からないが、さほど重要ではない。あくまで大地に対するスタンスが対比としては大事なのだ。

こんなところだろうか。いや十分語った語った!

さて、気付きを得られてめでたしめでたしなんだが、この後の歌詞はボーナスステージに突入だ。といっても基本的には既存歌詞のリピートでしかないが、せっかくなので遊んでみる。ここからは全て意訳ということで。

 

 

in and around the lake

mountains come out of the sky 

they stand there

twenty four before my love and I'll be there

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

元のサビからちょっと短縮されている。もうすぐ湖に着く下りや10年後の話がカットさた。これってもしかして自宅に着いたって意味じゃないかなぁ。(と、こじつけられるんじゃないかなぁ)

 

 

湖のほとりでは

山が空から姿を現しそびえたっているんだ

24時間かければ、君と僕の目の前にはあの湖さ

訳: jojoroundabout

 

 

というわけで、妻と一緒に絶景を見に行くパートと解釈してみる。前半にやったサビの解釈の伏線をここから回収していくよ。

 

 

I'll be the round about

the words will make you out 'n' out

You spend the day your way

call it morning driving thru the sound and in and out the valley

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

 

 

実際の曲を聴いてみると、このリピートパートではI spend~ではなくYou spend~と歌っているように聞こえる。それもあってこの妻連れ出し案を思いついた。

 

 

「ぼくがラウンドアバウトになろう」

君を外へ外へと連れ出す決まり文句

君も自由気ままに過ごしなよ

入り江や峡谷を駆け抜ける朝のドライブをね

訳: jojoroundabout

 

 

10割ノリで訳してます。the soundについて、「入り江」というレア訳がある。

google mapでグラスゴー周辺を見てもらえると分かるが、ここら辺はマジで入り江が多い。せっかくなので利用してみた。

 

 

in and around the lake

mountains come out of the sky and they stand there

one mile over we'll be there and we'll see you

ten true summers we'll be there and laughing too

twenty four before my love you'll see

I'll be there with you

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

湖のほとりでは

山が空から姿を現しそびえたっているんだ

あと1マイルで着くよ。きっとまだ見ぬ君に出会えるはずだ

実際に夏を十度迎えた先でも僕らそこで笑っているはずだよ

24時間かけてついに君の目の前にもこの湖だ

僕らここで二人いっしょさ

訳: jojoroundabout

 

 

湖→自宅、から自宅→湖と道程が変わっているが、上手いこと誤魔化して訳し直した。

we'll see youだけちょっと補足。最初のサビでは、weはバンドメンバーのことだったが今回は妻とジョンだ。で、一緒にいるのに君に会えるって一見意味不明だけど、seeにも「理解する」という意味がある。

絶景を目の当たりにした時、妻がどんなリアクションを取るのか、ジョンも妻自身もまだ分からない。少なくともジョンは結構人生観変わっただろうし、妻にもそんな期待を寄せたりするんじゃないかな。

 

と、いうわけで!これにてRoundaboutの和訳完了だ!まじで長かった!

長い間、特にこの直近1年はずっとこの歌詞が頭にあったけど、ようやくスッキリしたというか、憑き物が落ちた気分だ。

で、自分で納得いくよう和訳しきって改めて、この歌詞はそこまで大げさなことは言っていないと感じる。

基本的にはジョンの小旅行日記だし、転調部分の人生哲学パートも気に入っているが真新しい観点かと言われると多分そうでもない。

ポルノグラフィティのRollという曲が好きで、特にラストのサビの歌詞がお気に入りなんだが見比べると「ほぼ同じやん・・・!」となった(当然Rollが後ではあるが)。良かったら調べてみてほしい。

それくらいには普遍的な考えだと思う。

いやー、やっぱ最初に触れた対訳が理解の範疇を超えすぎていた。この歌詞ってこんな意味になるの?まあ好きなんですけどね。ネットに転がってる振り切った和訳大好き。

 

そんで、ジョジョの奇妙な冒険に合っているかだけど、いやー、やっぱそんなに寄ってはいないね。やっぱ合ってるのは音ですよ音作り。(カーズが太陽克服したときにHeart of the Sunrise流してほしかったな~)

少なくとも歌詞の内容はジョジョとはそんなに合ってない。

合ってるのはスティールボールランだよ!(割とガチ目に)

さて、最後に自前の和訳のまとめ(直訳版/考察を下地にした意訳版)を載せて終わりにしようか。

あと参考文献インタビューのリンクもまとめて載せるので良かったらどうぞ。

 

直訳版

まるでラウンドアバウトになっているかのようだ

数々の言葉がどんどんあふれ出てくるよ

自由気ままに一日を過ごした

その日は、正にそう、音と峡谷を走り抜ける朝のドライブだった

 

音楽やダンスや歌に合わせて

子供たちが輪になっているよ

自由気ままに一日を過ごした

その日は、正にそう、音と峡谷を走り抜ける朝のドライブだった

 

湖のほとりでは

山々が空から姿を現しそびえたっているんだ

あと1マイルも進めばその湖に着くよ。あぁ、もうすぐ君に会えるね

実際に夏を十度迎えた先でも僕らそこで笑っているはずだよ

24時間後には愛しの君の目の前にいるから

そうしたら君も一緒にあの湖へ

 

君を思い浮かべちゃうな

遥か遠くまで霞たなびく景色を、君のシルエットが遮ってしまうんだ

朝のドライブで訪れた、こだまに包まれながら、峡谷の真っ只中で眺めたあの景色を

 

漂う雲に沿ってワシは大地の上を見下ろし探し物をしている

渦巻く風を捉えつつ船乗りは大地の端を見つける

天候が荒れ狂うと同時に、ワシは翼を躍らせ騒ぎ出す

 

近づいて大地を掴んでみなよ

それが砂粒以上にはなり得ないということを部分的にでも感じるといい

いつだって僕たちはこの手の中にあるものによって

一千もの答えを見失い続けているのだろう

君の深い恐怖のすぐ隣で

僕たちは百万の年月に囲まれながら立ち尽くす

 

僕は「round about」になるよ

そうすれば、君を完璧に理解できるんだ

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

訳: jojoroundabout

 

意訳版

まるで頭の中が環状交差点になっているかのようだ

この曲の歌詞が僕の中からどんどんあふれ出てくるよ

音楽やダンスや歌に感動して生まれた言葉、いわば僕の子供たち

それが僕の中をかけ巡っている

自由気ままに一日を過ごしたんだ

その日は、正にそう、音と峡谷を走り抜ける朝のドライブだった

 

湖のほとりに広がる絶景

山々がまるで雲から生まれたかのように現れるんだ

あと1マイルも進めばその湖ってところに差し掛かる辺りで、

君との再会に気がはやるんだ

十年後の夏でも僕らそこで笑っているはずさ。間違いないよ

24時間後には愛しの君の目の前にいるから

そうしたら君も一緒にあの湖へ行こう

 

もうすぐ会えると思うと、君を思い浮かべずにはいられなくて

遥か遠くまで霞たなびくこの景色すら、浮かぶ君のシルエットに隠れてしまうよ

朝のドライブで訪れた、こだまに包まれながら、峡谷の真っ只中で眺めたあの景色

 

ワシは漂う雲に沿って悠々と大地を把握し、何かを探している

船乗りは渦巻く風を必死で捉えつつどうにか大地の一端を垣間見るのがやっとだ

天候が荒れ狂うと同時に、ワシは翼を躍らせ騒ぎ出す

(それでもワシはその場を離れられるが、船乗りに成す術は無い)

 

(船乗りの代わりに)近づいて大地を掴んでも、手の中にあるものはただの砂粒だ

だけど僕たちはこの手の中の砂粒に目が眩んで

掴みたかったはずの大地を見失い続けているのだろう

君の深い恐怖の、そのすぐ隣まで寄り添ってみるけど

結局は君を理解できないことに、永遠に気づかないままなんだ

 

だから僕は「round about」になるよ

そうすれば、君を完璧に理解できるんだ

少し離れて、君の周りを漂って回るのさ

そうした方が、きみのことが見えてくる

 

湖のほとりでは

山が空から姿を現しそびえたっているんだ

24時間かければ、君と僕の目の前にはあの湖さ


「ぼくがラウンドアバウトになろう」

君を外へ外へと連れ出す決まり文句

君も自由気ままに過ごしなよ

入り江や峡谷を駆け抜ける朝のドライブをね

 

湖のほとりでは

山が空から姿を現しそびえたっているんだ

あと1マイルで着くよ。きっとまだ見ぬ君に出会えるはずだ

実際に夏を十度迎えた先でも僕らそこで笑っているはずだよ

24時間かけてついに君の目の前にもこの湖だ

僕らここで二人いっしょさ

"Round-about"

Songwriters: ANDERSON, JON/HOWE, STEVE JAMES

Released in 1971

From The Album “Fragile”

訳: jojoroundabout

 

 

参考文献

YES- Fragile- Jon Anderson, Rick Wakeman - In The Studio with Redbeard

1989年のラジオインタビューの音声動画。Roundaboutについては13:15~。多分Roundabout歌詞関連で一番古い文献。

元々「イエス・ストーリー 形而上学の物語」というイエス関連のインタビューをまとめた書籍の中で、ジョンがRoundaboutの歌詞について語っている箇所の引用元が「In The Studio」というラジオショーだった。

ネット上で探したら、なんと当時のアーカイブをそのままアップロードしてくれていた。ジョンの当時の肉声が聞ける。

 

Roundabout by Yes - Songfacts

掲載開始時期不明。複数名のジャーナリストによって楽曲に関するインタビューを行い掲載しているウェブサイト。正直信憑性あるのかよくわからないが、「ハッピーな曲」というジョンの発言はここから拾った。

 

BS-TBS「SONG TO SOUL〜永遠の一曲〜」|「ラウンドアバウト」イエス

2013年3月8日放送のテレビ番組。後日DVDが発売されていてそれを購入した。歌詞の全文対訳がかなりハジけていた。

 

Jon Anderson still telling, writing his wondrous stories

2014年3月15日のインタビュー記事。ここでは40のラウンドアバウトを通ったと書かれている。

 

The Inspiration Behind ‘Roundabout,’ the 1972 Hit Song by Yes

2017年3月6日のインタビュー記事。上で引用した。会員登録必要。これが無かったら冒頭の歌詞について分からないままだった。

 

歌詞から読み解く、知られざるプログレの世界 EL&P、イエス、クリムゾンの対訳をした翻訳のプロが語る | インタビュー | Book Bang -ブックバン-

2019年7月23日の翻訳者インタビュー記事。上で引用。

 

Jon Anderson On the Making "Roundabout" with Yes - Interview - YouTube

2020年9月20日のインタビュー動画。上で引用。

 

Jon Anderson of YES (in conversation w Jeff Elbel) - https://www.truetunes.com

2022年10月11日のインタビュー記事。上で引用。Roundabout関連の記事ではない。

 

CDの日本語対訳3種はそれぞれ以下を確認

Fragile (Expanded & Remastered) 対訳: 加納一美(初回発売時の訳と同じと思われる)

The Very Best of Yes  対訳: 大屋尚子

Fragile 紙ジャケット・コレクション最終章 対訳: 川原真理子